美育文化ポケット 第49号 発刊しました。
第49号 2026 Spring

目次 contents
1 誰かを笑顔にするものづくり
藤原和輝
2 pocket interview
黒井 健さん
(絵本画家・イラストレーター)
8 biiku-navi report 美育NAVI訪問レポート㊷
ファクトリーと保育・教育が
つながる時間
日本美術教育学会 学術研究大会における
企業・人・素材と出会うワークショップ(大阪府)
ナビゲーター:
香月欣浩、宇津木七実、角地佳子、山口由紀子
16 pocket news
ポケットミーティング in 東京
つくる・まざる・育つ──新しい教育の風が描く世界
18 curriculum design
カリキュラム・デザイン㊲
特集 粘土と自然
感じるからはじまる
槇 英子+馬場千晶+秋山道広
26 curriculum design
自分の中の「こども」を取り戻す研修レシピ
27 art in life
僕がみつけた、アートに現れる娘の世界⑬
鳥の止まり木
鈴木 純
28 連載 Arts in LIFE アトリエリスタがいる園①
アトリエリスタが園にやってきた
磯部錦司
30 連載 アート in SPACE㉒
軽井沢風越学園のラボ(長野県)
渡邉裕樹
32 連載 0・1・2歳児と名づけようのない遊び⑤
遊びは自分で作り出すもの
山ノ内まな美 和泉 誠
34 practice
実践ポケット【こども園】
いろいろな青と出会う
魚への関心から広がった、海の色とからだの時間
天願順優
36 【幼稚園】
石に描いたよ
田口 恵
38 【小学校】
植木鉢から生まれた「うれシーサーたのシーサー」
古賀久貴
40 before art
連載 美術に出会う前の美術⑧
『ゼログラフィーア』
岩崎 清
41 beautiful and pleasant things for children and us
連載 うつくしいこと たのしいこと⑰
「ぬうこと」
佐藤賢司
42 drawing&painting こどもの絵を聴く
42 【幼児の部】椎橋げんき
43 【小学生の部】 こまちだたまお
44 Q&A 連載 こどもが育つ造形Q&A
新関伸也+林 耕史
裏表紙 連載 いーことかんがえた!⑤
「楽しい時間がはじまるよ」
こやまこいこ
自分を維持するのではなく、
絵本の文章で私も変わる。
それが楽しい。
pocket interview
どこの園にもきっとある、『ごんぎつね』と『手ぶくろを買いに』の絵本。いつまでも心に残るやさしい絵は、
世代を超えて愛され続けています。今号のポケットはそれらの絵本の生みの親、絵本画家・黒井健さんに、ファンあこがれの地・
山梨県清里の「黒井健絵本ハウス」でお話を伺います。話題を呼んだ絵本、『まっくろ』のお話もたっぷりと。
協力/黒井健絵本ハウス聞き手/大橋 功(和歌山信愛大学)
黒井健さん
くろい けん/絵本画家・イラストレーター
絵本編集者としてスタート
大橋 黒井さんは出版社の絵本編集者であったとお聞きしました。
黒井 卒業後、イラストレーターになりたくて自分の絵を持って回っても、夢はかなわなかった。それでも、少しでも絵のそばにいられるかなと思って、絵本編集者の求人に応募したのが始まりでした。
編集部では自分の立てた企画を通したくて、「この絵本画家さんだったらこのお話をどう描くだろうか」と、自分が推薦する方の作品を集めて(研究しながら)一日中ラフを描いていました。周囲からは「黒ちゃん、そんなにしなくたっていいんだよ」と言われましたけど(笑)。
大橋 編集者を経て、ご自身の絵本や『いちご絵本』『詩とメルヘン』など多くの場で黒井さんの絵を拝見するようになりました。
…続きは本誌で
くろい けん
絵本画家・イラストレーター
新潟市出身。新潟大学教育学部中等美術科卒業。
学習研究社幼児絵本編集部を経て1973年フリーランスの絵本画家、
イラストレーターとして幅広く活動を始める。2003年黒井健絵本ハウス開館。
2010年新潟市立中央図書館こどもとしょかん名誉館長就任。
絵本代表作/『ごんぎつね』『手ぶくろを買いに』(新美南吉・作)
『お母さんの目』『おつきみ』(あまんきみこ・作)『ころわんシリーズ』(間所ひさこ・作)
『かさじぞう』(松谷みよ子・再話)『猫の事務所』『水仙月の四月』(宮沢賢治・作)
『リリアン』(山田太一・作)ほか多数。※プロフィール:黒井健絵本ハウスより転載
粘土と自然 感じるからはじまる
SPRING 2026
curriculum design
カリキュラム・デザイン㊲
カリキュラムのデザインは、過去から未来を見通す大人の思いと今をつくり続けるこどもたちの思いを編んでいくもの。大人の思いが強くなり過ぎていないか、こどもの育つ力を信じているかを振り返りながら、「これから」のアートカリキュラムを一緒にデザインしていきましょう。
こどもたちは今日一日、その手で何に触れ、その目で何を見つめ、何を感じて過ごしていたのでしょう。春に始まる新たな環境の中で、「ここにいること」を実感する瞬間があったでしょうか。「ここにいていい」安心感を味わう時間があったでしょうか。
感触の世界は、誰もが今を生きている実感と、それを肯定する心地よさを感受することができる場所。人工的なものに囲まれているこどもたちも、わずかな機会をとらえて砂に触れ、泥をつかみ、草をちぎり、水に手を浸し、かつていた「感じるだけの世界」との往来を楽しみます。外界の自然に引き出される内なる自然が、休めていた想像の翼をひろげさせてくれるのかもしれません。表現の芽吹きもきっとそんな場所にあるのでしょう。
春は自然が優しい表情を見せる季節。自然の変化や感触を楽しみ、内なる自然を再発見するアートのカリキュラムをデザインしてみませんか。
槇 英子+馬場千晶+秋山道広
TEXT BY MAKI HIDEKO/淑徳大学 教授(P19),
BABA CHIAKI/昭和学院短期大学 准教授(P20-21,24),
AKIYAMA MICHIHIRO/芦屋市立打出浜小学校 教諭(P22-23,25)
写真協力/仲町保育園、大森みのり幼稚園、大和東もみじの森保育園(P18-21,24)、
芦屋市立打出浜小学校(P22-23,25)
カリキュラム・デザインの手がかりとして、表現の起点を 材料・環境から、 イメージ・思いから、 テーマや目的からの3つに分け、育む資質や興味関心への配慮をしやすくしました。アイコンの色で、平面(ピンク)・立体(青)・混合(緑)を示し、主なねらいについては、 発想(感性)、 工夫(創造性)、 かかわりの3つの記号で示しました。
…続きは本誌で






