美育文化ポケット 第48号 発刊しました。

第48号 2025 Winter

目次 contents


1 五感を揺さぶる、音の引き出しを開けよう
山口とも

2 biiku-navi report 美育NAVI訪問レポート㊶
こどもも大人も
「つくり手」になる
─軽井沢風越学園の12年間─
軽井沢風越学園(長野県)
ナビゲーター:槇 英子、馬場千晶、渡邉裕樹

12 curriculum design
カリキュラム・デザイン㊱
特集 冬につなげる
コラボレーション
槇 英子+馬場千晶+秋山道広

20 curriculum design
こどもと先生のおどうぐばこ

21 自分の中の「こども」を取り戻す研修レシピ

22 pocket interview
平井 亙さん
(こどもとデザイン 平井 亙事務所代表)

29 art in life
僕がみつけた、アートに現れる娘の世界⑫
アサガオのバレリーナ 鈴木 純

30 連載 Arts in LIFE アトリエリスタは語る④
光から生まれるその子の物語 磯部錦司

32 連載 0・1・2歳児と名づけようのない遊び④
遊びは生活とつながってる
桝井慶子 和泉 誠  

34 practice
実践ポケット【幼稚園】
しっぽ取りから始まって、孔雀とカーニバル、
そしてしっぽ取り
坂巻愛子

36 【小学校】
クレヨンと出会い直す、12歳のわたし
──心をひらく「明日のクレヨン」
篠塚真希

38 【中学校】
「紙と光の美しい装飾」
花里裕子

40 before art
連載 美術に出会う前の美術⑦
モノからモノが生まれる 岩崎 清

41 beautiful and pleasant things for children and us
連載 うつくしいこと たのしいこと⑯
「おること」 佐藤賢司

42 drawing&painting こどもの絵を聴く
42 【幼児の部】山中慶子 
43 【小学生の部】 服部真也

44 Q&A 連載 こどもが育つ造形Q&A
永渕泰一郎+名達英詔
裏表紙 連載 いーことかんがえた!④
「材料えらびもわくわくするね」
こやまこいこ

こどもも大人も
「つくり手」になる
─軽井沢風越学園の12年間─

biiku-navi report 美育NAVI 訪問レポート41 軽井沢風越学園 長野県北佐久郡
今回のナビゲーター 槇 英子 馬場千晶 渡邉裕樹


もし、もう一度学校に行くとしたらどんな学校に行きたいだろう
初めて集団の一員となる幼児期にどんな保育に出会いたかっただろう
その答えは人それぞれ
でも、「もしかしたらこんな学校、こんな幼稚園なのでは?」と問われたら、
「そうかもしれない」と軽井沢風越学園を訪れた人は感じるのではないだろうか
私たちが日々を過ごしてきた保育・教育施設にはなくて、ここにはあるもの
それは、浅間山を望む豊かな自然と膨大な本と、人と人とのフラットな関係性 
そして自分を映す鏡と憧れへと向かう道を照らす鑑(かがみ)
の両方を探す時間
ここには、時計の針が規則正しく刻む時間とは明らかに異なる「時の風」が流れている
だから、時間にしばられず時を忘れ没頭するこどもたちと流れる時を味わうこどもたちに出会う
そのどちらでもいられるから「人に見られている自分」が生まれる前の「ほんとうの自分」を取り戻す
それは、知りたい、つくりたい、つたえたい、表したい自分
こどもたちは学びや表現があふれ出る「ほんとうの時」と現実とを往き来し、それを俯瞰しながら育っていく
そんな姿を相互に認め合う場としての学校で育つこどもたちは、これからどんな世界を描き出すのだろう(槇)

2台の手押し車の車輪の音だけが響く森。生活の場なのにまるで絵本の1ページのよう。
浅間山を望む「あさまテラス」は扇型の校舎の要の位置にあり、絶好の昼食場所。浅間山に見守られている安心感を感じる場所でもある。
ここに流れているのは、それぞれが共に居心地のよさを探す時間。


…続きは本誌で

冬につなげる Co llaboration コラボレーション

WINTER 2025
curriculum design

カリキュラム・デザイン㊱

 カリキュラムのデザインは、過去から未来を見通す大人の思いと今をつくり続けるこどもたちの思いが編まれていくものです。こども自身の育ちたい衝動に応じ、明日をつくる力になっているかを振り返り、更新し続けることが大切です。「こうしたい」と「こうしたら」の循環から生まれる「これから」のアートカリキュラムを一緒にデザインしていきましょう。

 集うことは交わること。揃うことではありません。ところが、揃うことを肯定し、そうでないことを否定する文化は根深く、保育や教育にも浸透し、そこから離れるのは容易ではありません。同質性は、見る側はともかく、強いられる側にとっては心地よいものではないでしょう。

 揃っていることを心地よく感じる背景にあるのは、一人ひとりへのまなざしの欠如です。こどもたちの居心地のよさや自分への誇りを大切にする保育・教育へと踏み出す契機となるのは、ゴールを定めず任せて見守る、アート活動でのコラボレーション体験。はじめは混沌としても、やがてありのまま、共によりよいものへと向かう力を発揮し始めます。

 アートの世界でも、不調和色や不協和音を避けるべきものとしてきたのは過去のこと。今や、そこから生まれる斬新さや美が注
目され、その価値が見直されています。こどもたちが集い交わり、不統一でありながら一緒と感じる、協働が生まれる楽しいカリキュラムをデザインしてみませんか。

──「コラボレーション」の意味については、45号P19で解説しています。

写真協力/大和東もみじの森保育園(P13-15,18,20)、
芦屋市立打出浜小学校(P12,16-17,19-20)
槇 英子+馬場千晶+秋山道広
TEXT BY MAKI HIDEKO/淑徳大学 教授(12-13),
BABA CHIAKI/昭和学院短期大学 准教授(P14-15,18,20),
AKIYAMA MICHIHIRO/芦屋市立打出浜小学校 教諭(P16-17,19-20)


カリキュラム・デザインの手がかりとして、表現の起点を 材料・環境から、 イメージ・思いから、 テーマや目的からの3つに分け、育む資質や興味関心への配慮をしやすくしました。アイコンの色で、平面(ピンク)・立体(青)・混合(緑)を示し、主なねらいについては、 発想(感性)、 工夫(創造性)、 かかわりの3つの記号で示しました。


…続きは本誌で


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