美育文化ポケット　第34号　発刊しました。

第34号　2022　Summer

1 こどもの側にチョンと座っていたいワケ
川田智子

2 pocket interview
水野真紀さん（女優）

curriculum design
カリキュラム・デザイン㉒
特集どこでもパワフル
場所に気づいて 8
槇英子＋馬場千晶＋秋山道広

16 curriculum design
こどもと先生のおどうぐばこ

18 biiku-navi report
美育NAVI訪問レポート㉚
明日の保育をつくる
「幼児造形事業」
─かほく市の挑戦を支えたもの─
石川県かほく市ナビゲーター：槇英子

26 pocket news 緊急企画
ウクライナ&ロシア子ども絵画展聖心女子大学で開催

27 art in life 「おはなの道」鈴木純

28 連載 Nature Arts in LIFE⑥
森と生きる磯部錦司

30 連載アート in SPACE⑨
大和山王幼稚園（神奈川県）渡邉裕樹

32 連載こどもなーとの0・1・2歳の素材と遊び②
「袋」坂口奈津三木康次郎

34 practice 実践ポケット【認定こども園】
かほく市の「公開保育＆事例検討会」森田ゆかり

36 【保育者養成校／幼稚園】
実感があるって楽しい小口偉

38 【小学校】
密を避けつつ、「Let’s 造形遊び！」服部真也

40 exploration in to the art of infants
連載幼児造形の森⑱
触覚教具（その2）「布合わせ」水島尚喜

41 beautiful and pleasant things for children and us
連載うつくしいことたのしいこと②
「あむこと」（その2）佐藤賢司

42 drawing&painting　こどもの絵を聴く

42【幼児の部】若山育代　43【小学生の部】大塚智大

44 Q&A　連載こどもが育つ造形Ｑ＆Ａ
伊藤美輝＋小橋暁子

pocket interview

水野真紀さん（女優）

2018年聖心女子大学に編入学。
昨年幼稚園教諭免許を取得した女優の水野真紀さん。
今は幼稚園にボランティアとして通う日々を続けています。
聞き手は、聖心女子大学で水野さんの指導にあたった、水島尚喜先生です。
● 聞き手水島尚喜聖心女子大学教授
聖心女子大学構内・旧久邇宮邸　小食堂（重要文化財指定）にて対談収録

勉強したことで感じられるようになったのは、
社会の縮図が、実は幼稚園にあるということ。

受験のことは誰にも言わずに。入学するときに家族に伝えました

水島　水野さんは女優業がありながら、なぜ聖心女子大学で学び直そうと思われたのか、そのあたりからお話を伺いたいと思います。
水野　はい。今、女性の平均寿命は87.74（令和2年統計　厚生労働省）歳ですが、私、自分が43歳になったときに「あ、人生の折り返し地点に来たな」と思いました。
　私は、高校生のときに受けた「東宝シンデレラオーディション」で女優の道が作られて、それからただただ「がんばらなきゃ！」という思いでやってきました。もちろん、そのときそのときならではの苦しみはありましたが、振り返ると、いつも自分の持っている力以上のものをいただいてきたなと感じられて。おこがましいようですけど、「人生の後半戦では何か世の中にお返ししたり、お役に立てることができたらいいな」と、そのときに思ったのです。
　私にとって、聖心女子大学は進学したい大学のひとつでした。でも、仕事の都合もあり短大に進学。短大生活は大変充実したものでしたが、のちのちの人生を考えたときに、「やってみたかったことをやらずに後悔したくない」という思いもあって、聖心女子大への編入を考え始めました。でも、家族の状況もあって、進学は何年か見送っていました。
　2017年の秋になり、「息子は春から中学生、夫の選挙も終わる。聖心女子大に行くなら、今受験するしかない」と、願書を出しました。受験のことは誰にも言わずに……。合格証をいただいて、いざ入学するとなってから家族に伝えたのですよ。
水島　ご家族は驚かれたでしょうね！　学部の中でも、水野さんはなぜ、教育学専攻を選んだのですか？
水野　息子を育てる中、環境も含めて教育はとても大事で、人間が生きるうえでのキーワードなんだなと感じたからです。
　それは、“なぜ私はここに至ったのだろうか”と、自分をもう一度見つめ直すことでもあったと思います。
水島　ご自分を振り返るという意味では非常によい場を得られたのではないかなと思います。

…続きは本誌で

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