『美育文化』とは『美育文化ポケット』バックナンバー『美育文化』バックナンバー購読しませんか?見本誌ご希望の方は


第7号 2015 Autumn

『多様な関わりを経験させたい』
横浜創英大学 教授 葉山 登

 梅雨に入って間もない6月半ば、私は入園前の幼児と保護者を対象とした造形ワークショップのファシリテータをしておりました。提案した題材は、親子のコミュニケーションをテーマにした「クモの巣オーナメントづくり」でした。

 この題材は、アメリカインデアンのドリームキャッチャーをヒントにしたもので、以前、特別支援学級の生徒たちに多様な関わりを経験させたいと考えたものでした。

 この日は、子どもたちを活動に誘い込むために、活動内容を身体で経験することからはじめました。例えば、「はいどうぞ、はいどうぞ」と毛糸玉を渡す、まる・三角・四角のゲートをくぐるなどです。このように全身を使って活動内容を経験すると、緊張がほぐれ、全身が笑顔になって、無理なく活動のイメージが準備され、活動への抵抗感を吹き飛ばし、興味関心のスイッチを入れてくれるからです。

 また、この活動は、親子が時間を共有し、木の枝を曲げて輪を作り、好きな色の毛糸を選び、毛糸を放射状に張って、中心から編み上げ、線を面に変身させる加工と表現のプロセスを内包させておりました。

 今私たちは、人工的な社会の拡大により、直接にものを作らなくても生活できる時代に生きています。これは、多様な関わりを省いた生活でもあります。ものを加工し表現することは、心と身体を動かすことであり、ひと・もの・こととの多様な関わりを経験させ、自己の存在に気付かせ、それを支える重要なポケットになると考えます。

インタビュー
いわむらかずおさん 絵本作家

10年くらい前から8年間ほど、地元の小学校の総合的な学習の時間の手伝いをしたんですよ。それが講演会以外では学校に入り込んだ唯一の経験かな。なかなか大変だったけど面白かったですね。当時の校長先生が、子供たちの絵本作りをやってくれないかという提案をしてきたんですね。もともと地元と密接につながっている美術館でありたいというふうに思っていたので、お引き受けすることに
したんです。でも絵本作りといっても、絵本にはいろんな絵本があるわけで、こうでなければいけないということはないわけです。

…続きは本誌で

目次

1 多様な関わりを経験させたい 葉山 登

2  pocket interview
インタビュー
いわむらかずおさん
絵本作家

6 biiku-navi report
美育NAVI 訪問レポート⑦
あかさかルンビニー園
佐賀県西松浦郡有田町
ナビゲーター:丁子かおる

12 a curriculum for child care
保育のなかの造形カリキュラム⑦
10・11・12月の 造形カリキュラム
槇英子+馬場千晶

18 practice
実践ポケット【保育園】
身近な廃材を利用して
立石知恵美

20 実践ポケット【こども園】
えのぐ だいすき!
瀧口沙織 

22 実践ポケット【小学校】
おいて ならべて いいかんじ
河野一重

24 実践ポケット【小学校】
かさねて、ならべて。
矢澤 聡

26 実践ポケット【特別支援】
ZOKEI
未来へつづく造形教室 川本雅子

28 drawing&painting
こどもの絵を聴く【幼児の部】
羽渓 了

29 こどもの絵を聴く【小学生の部】
大櫃重剛

30 keyword
連載 ポケットキーワード
第7 回「泥んこ遊び」 水島尚喜

31 Q&A
連載 こどもが育つ造形Q&A
Q:展覧会を楽しんでもらえる、展示の工夫を教えて下さい。
西村德行

32 tools
連載 材料・用具のはなし 
第7回 切る道具 
佐藤賢司




『美育文化』とは『美育文化ポケット』バックナンバー『美育文化』バックナンバー購読しませんか?見本誌ご希望の方は
このページのトップへ