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第4号 2014 Winter

『表現が創造性を豊かにする』
銭谷 眞美
公益財団法人 美育文化協会 理事長
独立行政法人 東京国立博物館 館長

我が家の押入れの古びた大きな紙箱に3人の息子たちが幼い頃描いた作品がたくさん入っています。私達夫婦の大切な宝物です。

絵を描くのが得意だった長男のポスターや写生画、次男の漫画、三男の作文などなつかしいものばかりです。三人が、テーブルをかこんでお話を作りながら一緒にマンガらしきものを描いていたことも思い出します。

今は、二人の孫が同じようなことをしています。

子ども達は、感じたことや思ったことを自分なりに表現することがとても大好きです。それは絵であったり、工作であったり、歌であったり、ダンスであったり、様々な表現形態をとります。そして表現することを通して、感性を磨き想像の翼を広げ、創造性を豊かにしていきます。

幼児教育では「表現」は「健康」「人間関係」「環境」「言葉」と並ぶ大切な領域であり、幼児が様々な活動場面で表現を楽しむことができるようにすることが求められます。

小学校教育では、「図画工作」は「音楽」と並び、表現及び鑑賞の活動を通して、生活を豊かにする文化藝術を愛好する心情や豊かな情操を養う教科として位置付けられています。

子ども達の思いや意欲、工夫を大切にしながら、教師の適切な指導、助言、援助が加わることで、子ども達の表現力や心情が一層豊かになることに留意して子ども達に臨みたいものです。

美育文化協会の活動、とりわけ「ポケット」が先生方の指導の一助になればと願っております。

インタビュー
白梅学園大学・同短期大学学長、東京大学名誉教授 汐見稔幸さん

 「最近の子どもはこんなこともできなくなった」とか、「虫歯が多くなっている」とか、「すぐキレる」だの、あるいは「運動能力が下がってきた」とか、そういうネガティブな指摘が多いですよね。それは概ね「事実」だろうと思うのですが、そこでそれを(がんばらせて)克服させようとすると、教育が「○○ができなくなってきたから、できるようにならなければならない」という論理で構想されることが多くなりますよね。要するに、スタートラインがマイナスの地点に設定されてしまうということです。

 このため、子どもたちの「問題点」を見つけて克服させるような教育が多くなってしまった。これでは、子どもたちは喜んで取り組みませんよ。教育というのは、枠にはまらないような子どもに対しても、「この子はオモロイで」というところから出発しないとあかんのです。

…続きは本誌で

目次

表現が創造性を豊かにする 1
銭谷眞美

インタビュー 2
汐見稔幸さん
白梅学園大学・同短期大学学長、東京大学名誉教授

美育NAVI 訪問レポート④ 6
あんず幼稚園 埼玉県入間市
ナビゲーター:花原幹夫

保育のなかの造形カリキュラム 12
1・2・3月の 造形カリキュラム
槇英子+馬場千晶

実践ポケット【幼児】 18
ワニ狩り、アフリカを想う
廣田喜紀

実践ポケット【幼児】 20
1枚の紙からイメージが広がる
包装紙で靴作り
大澤ちづる 

実践ポケット【低学年】 22
こおりとなかよし
アイスランドをつくろう
森實祐里

実践ポケット【低学年】 24
どろんこから生まれるいのち
土をほって、どろんこ絵の具で描く表現活動
和久井智洋

実践ポケット【特別支援】 26
絵の具と向き合う
木村千里

こどもの絵を聴く【幼児の部】 28
羽渓 了

こどもの絵を聴く【小学生の部】 29
秋山道広

連載 ポケットキーワード 30
第4回「イメージ」水島尚喜

連載 こどもが育つ造形Q&A 31
Q:子ども主体の協同的な活動と造形表現の関係について、教えてください。
花原幹夫

連載 材料・用具のはなし 32
第4回 粘土
森泉彩子




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