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2003 3月号

特集 第33回世界児童画展

  1970年に大阪で開かれた万国博覧会を機にスタートした世界児童画展は、今回で33回を迎えました。

  この展覧会は、子どもたちの感性と理性の調和のとれた 成長を願い、子どもたちがみずからつくりだす 造形文化の支援と、国境を越えて世界の人々をつなぐ 国際相互理解を目的として開催されてきました。

  展覧会がスタートした当時と比べ、私たちの情報環境は大きく変しています。 けれども、今日私たちを取り巻く世界の状況は、必ずしも平和で安全であるとばかりは言えません。いまだに世界の各地で紛争と混乱が起こっており、その惨禍に晒され ている子どもたちは少なくありません。 その原因はもちろん単純ではないでしょう、けれどもこれらの根底に、お互いの文化 に対する不十分な理解があることは否めないと思います。 そのような状況に際して、国際的な相互理解の意味は深化しており、そのひとつの手段としての造形表現は重要性を増していると思われます。

  ところで、世界児童画展では、大人の強制や干渉によらない、 子どもたち一人ひとりの自由で生き生きと表現された “ふだん着の絵”を大切にすることを一貫して提唱してきました。 それは、子どもたちの自由で飾らない表現の中にこそ、 子どもたちの生き生きとした姿を感じることができ、 それが子どもたちにとって未来につながる 生きる証になると考えるからです。

  私たちは世界児童画展を通じて、 21世紀をになう子どもたちが作品に込められた世界のさまざまな文化、風土に触れ、自然のうちに国際親善やともに暮らす喜びの芽を育くむととともに、そのような造形 美術教育の振興に資することを願っています。


 

目次

特集:第33回世界児童画展

内閣総理大臣賞受賞作品…3

文部科学大臣奨励賞受賞作品…4

外務大臣賞受賞作品…7

国内の部優秀作品…15

海外の部優秀作品…26

国内の部応募状況…35

審査員一覧…36

国内の部特別賞受賞者名簿…38

国内展開催一覧・海外展開催一覧…41

国内の部審査講評…42

海外の部審査講評…46

海外の部応募状況…50

座談会 世界の子どもの絵を読む新しい視点

水島尚喜+韮澤久樹+小高藍+ 和田亜矢子+横田佳子+岡村好乃 司会:編集部…51

Eメールトーク 第6回
コンピュータが美術教育に開くもの
永守基樹+松原雅俊+宮脇理…64

新刊紹介 『その時リズムが生まれた』 金子 宜正…70

美育ニュース…71




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