美育文化ポケット8号 美育文化ポケット8号





| contents |

『美育文化』とは | バックナンバー一覧 | 購読しませんか?(年間購読、指定号購入、コピーサービス) | 見本誌ご希望の方は





美育文化ポケット 美育文化ポケット

第14号 造形の"自由"な時間がこどもは好き
発明家/株式会社ネットマン代表取締役社長 永谷研一


 わが家には小学校6年生の女の子の三つ子がいます。 彼女たちは三者三様ですが「美術工作音楽が大好き」という共通点があります。

 エピソードを一つ紹介します。 1年生のときに三つ子の一番上の子が、 学校から帰るなりプンプン怒っていました。 聞くと、 粘土の授業で「お皿を作ろう」というお題のときに、 次はこう、 その次はこ うと順番に作り方を指導されたというのです。 真ん中の子が「私のクラスでは自分の好きなもの作らせてくれたよ」と言うと、 もっと怒り出し、「ずる一い。 私も自由に作りたかった!」と言うのです。

 まあ「あるあるだな」と私も微笑んで聞いていましたが、 よく考えてみるととてもいい「問い」を示唆している話だと思います。 そもそも何かを作るという行為は「自由」だから楽しいのです。 創造力も存分に発揮されるので「気持ちがいい!」と感じるのでしょう。

 私は拙著「できたことノ ー ト」で、 自己肯定感を上げる手法を書きました。 相対評価される授業では自己肯定感が下がりだし、 次第に「まだその漢字習ってない」「私は算数が不得意」と自分を守り傷つかないようにする言い訳をしだします。 本来学びは「楽しい」ものだったのに「苦しい」ものに変わった瞬間です。 でも学力の達成基準を学年で輪切りにする今の日本の仕組みを変えることは並大抵なことではなく、 変わる予感もしません。

 だからこそ正解のない「自由」な造形の時間がより大事なんだと思います。 こどもたちは夢中になります。 笑顔になります。 饒舌になります。 ものを通じて大人とも話をします。 自分たちが主役になります。 そんな中で生きるうえでもっとも重要な「自分は大事な存在なんだと思う心」が育まれていくのだと感じています。



| contents |

『世界児童画展』とは | 特別賞受賞者発表 | 入賞者検索 | 地区展予定表 | 読売新聞掲載記事 | 募集要項




このページのトップへ